第11章:初回面談で生徒の本音を引き出すための「面談6ステップ」

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コーチングですべての中高生に選択肢を与える会社、合同会社ドドド代表の沖津です。
学習塾経営をしながら、全国の学習塾の講師や学校の教員の方々を対象に、コーチング研修をしています。
コーチングを活用して、入塾率がグンと上がる初回面談の流れを紹介します。生徒によって面談の流れは異なりますが、まずは自分の型を持っておくと、入塾に繋がる面談ができてきます。
この記事で分かること
・面談が始まる前にするべきこと
・一問一答にならない面談
・塾の説明をしなくても入塾する面談
・初回面談で使える質問
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塾に初めて来た生徒との面談。
先生としては、
「志望校を聞きたい」
「今の成績を知りたい」
「どんな勉強をしているか確認したい」
「塾として何ができるか説明したい」
と、聞きたいことも伝えたいこともたくさんあります。
だからこそ、面談がこんな形になってしまうことがあります。
「志望校はどこ?」
→「○○高校です」
「今の成績は?」
→「偏差値だと47くらいです」
「苦手科目は?」
→「数学です」
「家では何時間勉強してる?」
→「1時間くらいです」
質問には答えてくれている。
でも、面談が終わって振り返ると、
「この子が本当は何を考えていたのか、あまり分からなかった」
ということがあります。
それに、生徒は、
「なんかたくさん質問されて面談終わった」
と思うことがあります。
これは、質問の数が足りなかったからではありません。
むしろ、質問しすぎたことで「一問一答」になってしまっている可能性があります。
初回面談で大切なのは、生徒から情報を集めることだけではありません。
「ここなら話しても大丈夫」
と思ってもらい、自分のことを話し、自分の状況を整理し、
最後には、
「この塾に通ったら、自分はこう変われるかもしれない」
とイメージしてもらうことです。
今回は、教育コーチング研修で扱っている初回面談の流れを、実際の教育現場で使いやすい6つのステップに整理して紹介します。
面談を始めず「安心して話せる状態」をつくる

生徒が入室したからといって、すぐに本題へ入る必要はありません。
初回面談では、まず安心感をつくります。
例えば、
「今日は学校から来たの?」
「ここまで迷わなかった?」
「部活は何かやってる?」
といった簡単な質問です。
ここで重要なのは、情報を集めることではありません。
生徒に一度、
「先生に話す」という経験をしてもらうことです。
初対面の先生からいきなり、
「第一志望は?」
「偏差値は?」
と聞かれるのと、
少し雑談をしたあとに同じ質問をされるのとでは、心理的な負担が違います。
最初の数分は、一見すると本題とは関係ない時間に見えるかもしれません。
でも、この時間がその後の面談の深さを決めてくれます。
生徒の緊張を解かずに質問を重ねても、返ってくるのは「先生に見せてもいい答え」だけかもしれません。
まず話せる状態をつくる。
そこから面談を始めます。
次に「今日は何を話すのか」を共有する

安心感ができたら、次に面談のテーマを確認します。
例えば、
「今日はどんなことを相談したくて来てくれたの?」
と聞きます。
すると、
「成績を上げたいです」
「高校受験が不安です」
「親に連れてこられました」
など、さまざまな答えが返ってきます。
ここで大切なのは、先生が勝手に面談テーマを決めないことです。
保護者から、
「この子は数学が苦手なので何とかしてください」
と聞いていたとしても、生徒本人は別のことを気にしているかもしれません。
もしかすると、
「数学より英語が不安」
と思っているかもしれない。
あるいは、
「そもそも勉強より志望校が決まっていないことが不安」
かもしれません。
だから、本人にも聞きます。
もし、「分かりません」と言われたら、
「どうして今日はここに来るっていう流れになったの?」
「お母さんは何を心配していると思う?」
と視点を変えた質問をすることもできます。
面談の最初に、
「今日は何のために話すのか」を共有しておく。
これだけで、先生から一方的に質問される時間ではなく、
「自分のための面談」に変わっていきます。
一問一答をやめて、生徒の「考え」を引き出す

初回面談で起こりやすいのが、一問一答です。
先生が聞く。
生徒が答える。
先生が次を聞く。
また答える。
必要な情報は集まります。
でも、生徒自身はほとんど考えていないことがあります。
例えば、
「得意科目は?」だけではなく、
「第一志望に合格するとしたら、自分の強みになりそうなものって何だと思う?」
と聞く。
あるいは、
志望校が決まっていない生徒に対して、
「もしどこの高校でも入れるとしたら、どこに行ってみたい?」
と聞く。
質問が少し変わるだけで、生徒が話す内容も変わります。
「偏差値的にここ」ではなく、
「本当はここに行ってみたい」
という答えが出ることがあります。
そして、踏み込んだ質問をするときには、
「もう少し今の勉強について聞いてもいい?」
と断りを入れる。
初回面談では、たくさん聞くことより、
1つの答えを少し深く聴くことの方が、生徒理解につながることがあります。
そして、「この先生はたくさん話を聴いてくれた」
という印象を与えられると入塾率はグンと上がります。
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面談では必ず生徒の発言を「評価せずに認める」

生徒が話してくれたら、その発言を受け取ります。
例えば、
「第一志望は○○高校です」
と言われたとします。
先生がその学校を見て、
「今の成績だとちょっと厳しいね」
とすぐ評価すると、生徒はどう感じるでしょうか。
本当は、
「ずっと行きたかった」
「友達には言っていない」
という思いがあったかもしれません。
でも、その続きを話しづらくなります。
まず、
「○○高校に行きたいと思ってるんだね」と認める。
「どういうところがいいと思ったの?」と話を聴く。
教育者は、どうしても、
「正しいか」
「現実的か」
を判断したくなります。
もちろん、最終的には現実的な話も必要です。
でも、初めに必要なのは評価ではなく理解です。
「この先生は、自分が言ったことをちゃんと受け取ってくれる」
と思ってもらう。
その関係ができてから、必要な情報を伝えればいいのです。
塾の説明を辞め、「通った後の自分」をイメージしてもらう

現状をある程度把握できたら、塾で何ができるかを伝えます。
ただし、
「当塾では週○回授業があります」
「自習室は○時までです」
「この教材を使います」
と、サービス説明だけで終わらせないことが大切です。
むしろそのような説明はほとんどいりません。
例えば、
「学校が終わったら、そのまま塾に来る感じになりそう?」
「来るなら自転車かな?」
「塾では最初に何の科目をやりたい?」
「何時くらいまでなら集中できそう?」
と聞いていきます。
すると、生徒の頭の中に、
学校が終わる。
自転車で塾へ行く。
いつもの席に座る。
数学を勉強する。
先生に質問する。
という映像が少しずつできます。
ここがとても大切です。
「この塾にはこういうサービスがあります」
ではなく、
「この塾に通ったら、自分はこう過ごす」
までイメージしてもらう。
サービスを説明するのではなく、生徒自身の未来に置き換えてもらいます。
初回面談のゴールは「契約」よりも「次が見えること」

初回面談というと、
「入塾してもらう」
ことがゴールになりがちです。
入塾はもちろん大事ですが、
入塾のためには「この塾に入ると自分がどうなるか」が分かることが大切です。
面談が終わったときに、
「自分の課題が少し分かった」
「何を変えればいいか見えてきた」
「この先生なら相談できそう」
「塾に通ったらこんな感じになりそう」
と思ってもらえているか。
ここが重要です。
いきなりサービス説明をするのではありません。
まず、生徒を知る。
そして、その生徒が求めているものと、塾が提供できるものをつなげます。
初回面談は、先生が塾を売り込む時間ではありません。
生徒自身が、
「今の自分はこういう状態なんだ」
「次はこうしてみようかな」
と整理できる時間です。
そして最後に、
「ここなら少し変われるかもしれない」
と思ってもらえたら、その面談は十分に意味がありますし、きっと生徒は入塾を希望してくれます。
コーチングに絶対的な型はありません。
相手によって、話す順番も、質問も変わります。
それでも、慣れるまでは型を持っておくことで、目の前の生徒の話に集中しやすくなります。
初回面談で大切なのは、たくさん質問することではありません。
安心して話せる場所をつくり、
本人が話したいことを確認し、
考えを引き出し、言葉を認め、
その先の未来を一緒に描くことです。
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